みんなの声VOICE

しんちゃんの歩み~生まれるまで~(8)

<目標に向かって>

双子ちゃんの元々の帝王切開の日は、在胎36週が過ぎてからの最初の月曜日に予定されていました。そこまでできるだけお腹の中で過ごし、肺を育てることが大切だと伺い、私たち家族の目標ともなりました。

大きな課題がありつつも目標がはっきりしたことで、それまでの生活を具体的に検討することが出来るようになりました。入院がまだ数か月続くのだからと、お兄ちゃんを母の実家から自宅に呼び戻すことにし、母の実母に上京してもらい、生活のサポートをお願いすることにしました。

父親は毎日仕事から帰宅し夕飯をとると、お兄ちゃんと義母を車に乗せて病室にお見舞いにやってきました。いつも面会時間終了まで15分あるかどうかでしたが、病室に来て、その日の子どもたちの様子を伝え合うのが日課となりました。短い時間とはいえ、毎晩幼いお兄ちゃんを祖母と共に廊下で待たせることは、勧めらないことかもしれません。でも父親は、母子が無事であることを目の前で確認しないと気持ちが持たないようでした。願掛けだと髭も剃らずに過ごしていました。必死に父親であろうとする姿に、私も頑張らねばと思うことが出来ていたのでした。

 

>>みんなの声(VOICE)に戻る