みんなの声VOICE

しんちゃんの歩み~生まれるまで~(2)

<呼ばれてきました>

しんちゃんは、2012年10月に生まれました。

実はしんちゃんは、お兄ちゃんがうちに呼んでくれた子なんですよ。

お兄ちゃんがまだ1歳3ヶ月の頃。もう離乳食も進み、まだ寝るときだけはおっぱいを飲んで寝るという習慣が残っていました。その日も薄暗くした寝室でおっぱいを飲んでいて。お兄ちゃんの背中をトントンしながら、ふと、話しかけたんです。

「あのね、父さんも母さんも、そろそろ弟か妹が来てくれたらなぁ、って思っているんだけど。どうかなぁ?うちに来てくれるかなぁ?」

そしたら、いつもはウトウトしながら静かにおっぱいを吸ってるお兄ちゃんが、甲高い声で「うん」って言ったのです。え?とビックリして。

「えー、来てくれるの?」と再度質問したら、また「うん」と。

さらに、おっぱいを口に含んだまま目は天井を見上げ、左手を上にあげて、クィ、クィ、と手招きをしたんです。

私は驚き、更に「男の子かなぁ、女の子かなぁ」等と質問攻めにしてしまいました。あまりの母親の興奮ぶりに引いてしまったのか、そこから急にパタっと返答がなくなってしまい、私もその夜は、あー面白かった、と思ったくらいで、全く深く考えずに寝てしまいました。

結婚後、すぐに子どもがほしいと思っていたものの、紆余曲折あり、お兄ちゃんが生まれるまで丸8年かかりました。どんなに願っても、そんなにすぐに次の子どもが我が家に来てくれるとは、当時の私には到底思えなかったのです。

それから数日後、そういえば来るものがきてないかもと気づきました。

もしかしたらあの夜のお兄ちゃんの手招きは本当に弟や妹を呼んでいたのかもしれないと、半信半疑で市販の妊娠検査キットで検査してみたところ陰性。

やっぱりそんなことないか、期待したのが間違いだった、とまた忘れていたら、翌週になっても来るものが来ず。あれ?と再度検査してみました。

すると、なんと検査薬が陽性に!

「きゃーーっ」と叫んで、検査薬の写真を撮り、すぐに父親に送ったことを覚えています。

本当に嬉しくて、それ以来、あの時お兄ちゃんが呼んでくれたのだと信じることに決めました。

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