みんなの声VOICE

しんちゃんの歩み~生まれるまで~(1)

<ごあいさつ>

はじめまして。
しんちゃんは、父、母(私)、2歳年上の兄、しんちゃん の4人家族です。
しんちゃんは、首も座っていない寝たきりの男の子で、知的にも重度の障害がある、いわゆる重症心身障害児です。

そして、医療的ケア児でもあります。

重度の気管軟化症のため24時間人工呼吸器を装着しており、人工呼吸器の管理や気管切開部のケア、気管カニューレからの痰の吸引、1日に2回の吸入を必要としている他、食事は主に胃ろうからの注入で行っています。

今春、都立の特別支援学校に入学しました。

東京都ではまだ親の送迎と付き添いが必要ですが、しんちゃん本人は学校がそれはそれは楽しいようで、毎日笑顔で通学しています。

しんちゃんが生まれてからこれまでの7年間は、本当にしんどい日々の連続でした。

それは私の身体にとってというだけではなく、むしろ精神的なことの方が多かったように感じています。

今でも、楽に暮らせるようになったわけではありません。

それでも、少しずつしんちゃんの生活リズムが整ったり、体調の変化の見極めがつけられるようになっていくことで、体調を崩すことも減り、計画的に遊びに出かけたりすることもできるようになってきました。

病院や療育センターで、同じように重い障害を持つ子どものお母さんたちと出会ったことは、何よりの支えでした。地域の情報や、育児や介護の工夫を知りたいときは、本よりもインターネットよりも、療育センターに行き、周りのお母さんたちに声をかけて質問してみるのが一番早くて新しく、そして正確でした。

ここでは、しんちゃんの生い立ちから、小学生になった今までを振り返ってみようと思います。

私がこれまで沢山のお母さんの経験を伺うことで前を向けたように、しんちゃんとの歩みが、1人のお母さんの経験として、どこかに暮らすお母さんの心に届いてくれたらうれしいです。

 

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